一時期アホみたいにグッツィV7ネタ書いていたのに、2年以上も全く触れなくなって、コイツ実はもう乗ってないんじゃね? って思われていたりするかもしれませんので、今回久々にV7くんネタ書こうと思います。いやほんとひさびさ。(笑)
ちなみにこの記事を書いている2024年11月3日に、走行距離35000kmを超えました。(写真撮り忘れたけど) 最初の1年で16000kmでしたので、3年半で35000kmはだいぶペースが落ちています。けど、それでもまあ相変わらず楽しんで乗れてます。はい。

バイクっていろいろ支度に手間がかかり乗り出すのが面倒だし、夏は暑いし冬は寒い。春は花粉でくしゃみとまらなくなるし、ましてやよく言われるのが大型バイクはより扱いがかったるくて、盆栽化しちゃう話もよく聞きます。気持ちは分かりますが、それを乗り越えても「あー乗りてぇ」と思わせる魅力がV7にはあるんですよね。
まず第一に、V7は大型バイクといっても特段大きくも無く、重量もガソリン満タン込みで220kg切ってる(たぶん)ので、取り回しが全く億劫ではありません。
そしてこれはもう完全に憑りつかれた人の心理なのですが、乗らない時間が長くなると、あの横に振られる振動、スロットルを捻った時のンババババッーっと蹴りだされるトルク感、高速道路で味わえる御柱祭、自ら鼻面をグイグイ切れ込ませてくるタイトコーナーでの鉄馬感。これらが恋しくてたまらなくなります。もはや中毒症状です。(笑)
あと、1ヵ月も乗らないとエンジンかかんなくなっちゃうんじゃないかという恐怖感もあります。実際はそれだけ間隔空けてもかからなかったことは無いですが。
ま、それだけ自分に合ったバイクだったってことですかね。所有して3年半になりますが、本当に他に目移りする気は全く起きないほどに気に入ってます。
そしてタイトルにあります通り、ここ1年くらいは林道を走るのにハマってます。あ、林道っていってもオフロードではなく、舗装林道ですけどね。2年以上前に書いた記事で、狭路のワインディングに目覚めた話を書いていましたが、その後、主に県境とかにあるような酷道、険道と呼ばれるような道をあちこち走ったりして楽しんでいました。

そして、地図を眺めているうちに、関東圏の舗装林道も結構いろいろあるな、ある程度やばい道もいくつか走ったので、これくらいなら行けるんじゃね? と、あちこちの林道を味見するようになったという感じです。いやまあ林道行くならオフ車に乗れやって話かもしれませんが、いやいや意外とV7くんは舗装林道でも行けるんです。


山王林道とかの有名どころはもちろんのこと、栃木や埼玉のマイナーな林道なども走り、舗装林道にもいろいろなハザード難易度があることが分かってきました。今のところ経験している主なハザードは以下の通り。
- 舗装のひび割れ(数センチの段差があるレベル)
- 落ちている枝
- 落石
- コーナーにある砂
- 道路一面を覆いつくす落ち葉
- 倒木(道の2/3くらいを封鎖)
- 流れる水
- 一面の苔
- ぬかるんだ泥
- グレーチング(排水溝の蓋が鉄メッシュのやつ)
- ヘビさん
- タヌキの死体
- 鹿(生きてるやつ数頭)
これらのハザードは必ずしも単体で襲ってくるのではなく、ミックス攻撃もありますので、例えばひび割れや枝や落石だけなら目視で避けられるけど、これに落ち葉が一面覆っているととたんに難易度が上がる、というような感じです。
V7くんが行ける、というのは、1つにはトラクションを失いにくいというのがあるのかなと思います。特にマイナーな林道だと苔が登場することが多く、道端だけにあるなら良いのですが、一面が苔で覆われてしまっているケースもあり、見るからにツルリンコと滑りそうなのですが、意外と滑りません。バイクを降りて自分の足で歩くと滑るんですけどね。(笑) 細かくは滑っているのかもしれませんが、V型2気筒エンジンの不等間隔パルスのおかげか、トラクションは保てています。もちろん、こういう場面ではコーナーでもなるべくバイクは傾けずに走りますけど。
あと、以前も書きましたがV7はコーナー途中でもレーン修正を効かせ易いので、コーナー途中に現れたひび割れや落石を避けたりするのも比較的容易です。ただもちろん道の先のいろいろな障害物を見定めて、例えば砂がある場合はあらかじめ減速して車体を真っすぐにして通過するなど、とにかくリアルタイムに認知→判断→処理を行っていきます。これに没頭できるのが楽しいのかもしれません。いや、書いてて思ったけど、なかなかのマゾかこれ…


でもなんか不思議なことに、自分も楽しいは楽しいんですが、舗装林道だとV7がより活き活きと走る感じがするんですよねー。上記のようなハザードが多いので身体が緊張しがちになるかもしれませんが、V7はある意味あちこちに遊びがあるバイクなので、「急な挙動変化」みたいなことが無く、安心して乗れる。そしてその上でコーナーの際は「バイクに曲がりたいように曲がらせる」ような感覚で、腕に力を入れずに腰とくるぶしだけで曲がりたい意思だけ伝えていくような感じにして曲がっていくと、とても安定して気持ちよく駆け抜けていく。本当に「鉄馬」って言葉が当てはまるなぁ、と思います。
また、舗装林道はたいてい峠を越えていく道なので、ほっそいヘヤピンカーブが連続するシーンも多々あるのですが、この場合は登りの際も含めリアブレーキを舐めがけすることで、すごく安定してクルッと回れて、これまた楽しい。なんか乗り始めて3年半経つけど、いまだにいろいろと楽しさの習得ができて本当に面白いバイクだなーと感じます。

とはいえ、V7はオフ車ではなくあくまでトラディショナルスポーツバイク。舗装林道でも入っちゃいけないヤバいところもあります。一番ヤバいと思ったのが、ハザード一覧に上げていた「ぬかるんだ泥」です。栃木の粕尾峠方面に行く際に、牛の沢出原線と大荷場木浦沢線を通ったのですが、ここで道路一面がぬかるんだ泥の場所が何か所かあり、せいぜい5mとかの長さだったと思いますが、逃げる場所が無いのでやむなく突入したとたん、バイクがズリズリ横に動いて、マジで転倒を覚悟しました。行っちゃいけない舗装林道もあるということをこの時に認識しました。
とまあ、性懲りもなくV7とあちらこちら遊びまわっているのですが、こういう林道ばかり行くものだから、洗車してもすぐ泥だらけに。特にV7はスイングアームの上面に泥が溜まりやすく、今日も帰ってきてみたら乾いた泥とか葉っぱがテンコ盛り…

やっぱこれ完全に使い方間違ってる?
林道は昨年友人たちに連れられて、千葉の舗装林道を通りました。
やはり砂利や水たまりが有ると気をつかいますね。今年8月のツーリングでは立ち寄ったチーズ屋さんの駐車場が全面砂利敷きでだいぶ気をつかいました。
車とハンターカブでは、山梨のクリスタルラインを通りましたが、眺望もなく頻繁なカーブなのでV7では走る気になっていません
コメントありがとうございます。
舗装林道は複数人のツーリングだと、ペースを合わせるのに気をつかって疲れそうです… 駐車場の砂利とかは気を使いますよね。特にV7はサイドスタンドが結構寝るので、さらにズブズブっと砂利に潜ると焦ります。(笑)
クリスタルライン行こうと思ったのですが、雨で撤退してきました。手前の増富ラジウムラインが思いのほか紅葉と渓流がキレイで良かったです。
V7III 1年で18000Km走りました。 全くおっしゃる通りのバイクですね。 長い間BMWの空冷ボクサー乗っておりましたが、挙動はよく似ております。フロントが上がらず屋のように加速していくとか、コーナー倒しやすいとか、、縦置きエンジン シャフトドライブの美点
けど小柄で軽い分 厳しい道でも余裕ですね。いいバイクです。 たぶん壊れるまで乗ります。 乗り手のほうが先に壊れないよう頑張る。
コメントありがとうございます。
1年で18000kmとはすごいですね! しかも長くBMWの空冷ボクサーに乗った上でのV7IIIとは。やはり縦置きエンジン&シャフトドライブによる走りへの良い影響って大きいんですね。
その上で、V型の不等間隔爆発と図太くフラットなトルク、深めのキャスター角、タイヤの細さ、ステップ位置とゆったりシートが、一見のんびり走るキャラと思わせて、実は「狭い峠道を楽しくぶっ飛ばすぜ!」というイタリアおやじの楽しみ方のためにそれぞれが結実している感じが、ほんとニヤニヤしちゃいますね。
自分もおそらくずっと乗り続けると思います。(乗り手が先にくたばらない限りw)