今回はカメラ関係の話題を書きたいと思います。以前ブログで取り上げたCANON EOS Rは、主に登山に行くときや、フットサルの時に使っているのですが、これとは別に街撮りスナップショット用のカメラとして、リコーさんのGR IIIというカメラを所有しています。中古で買ったものですけどね。
リコーのGRというと、カメラを知ってる方からすると超有名なシリーズで、古くはフィルム時代から出ていたものですね。GRがGR DIGITALとなって、その「明るい単焦点レンズ」の描写性能が絶賛されていたころ、私はコンデジとしてリコーのR4→R10を所有していました。その時は今ほどカメラに興味が無かったので、選択基準は「光学ズーム倍率」「画素数」「マクロで寄れる」「価格が手頃か」でした。その観点で言うと、GRシリーズは単焦点だし高いし、尖っていて硬派なカメラだなという印象でした。
2012年にPENTAXブランドの一眼レフカメラを購入し、そこから撮影知識がついてくると、このGRシリーズの価値がよく分かるようになりました。レンズの明るさは撮影表現の幅が広がるし、本来レンズは単焦点で自分の足がズームの役割になるものですし、スクエアな収納形態とサッと取り出してパッと撮れるという特長は、撮影の楽しさを味わうための機能が全て具備されているんだな。という理解になっていました。「最強のスナップシューター」と呼ばれるとおり、まさに街歩きでのスナップショットに向いているカメラだと感じます。
ただ、GRは価格もそれなりだし、当時はPENTAXの一眼レフK-30とミラーレスK-01の2台体制でしたので、街撮りするならK-01にリミテッドの単焦点レンズを付ければ良いなという発想でしたので、GRを所有するには至りませんでした。とはいえ、K-01をバンバン街撮りに使っていたかというとそんなこともなく、それこそスマホカメラの高性能化が進み、街撮りスナップショットの場面があれば、iPhoneで撮ればいいやとなってました。
で、なんで今GRを所有しているかというと、2018年の秋にPENTAXのカメラ&レンズを下取りにEOS Rシステムに切り替えた際に、いわゆるコンパクトなサブカメラ枠が空き、まあ私に写真の魅力と登山にハマるきっかけを作ってくれて、K-30が雨に濡れて故障した際も無償で交換してくれたリコーさんへの恩返しの意味も込め、1つ前のGR IIを(中古で)購入しました。(中古じゃリコーへの恩返しにならんというツッコミは無しで)
もともと街歩きが趣味なわけではないので、GR IIはたまにプチ旅行的な機会の時に持ち出して使っていました。GR IIもスナップシューターとしての要件は満たしている機種なのですが、実際使ってみると少し暗い場所での手ブレ写真が多くなってしまいました。これはISO感度を積極的に上げなかった私の使い方にも問題があるし、「お前の手が止まってないだけやろ」といわれても反論できませんが、これまでの一眼レフの感覚だといけるだろうと思うISO感度とシャッタースピードでも、画面ではピンが合っているように見えるのですが後で現像するときに「アチャー」というケースがあり、この機種の4年ぶりの後継として出てくるGR IIIが手ぶれ補正を搭載というのを見て、GR IIIが出たら買い換えたいかもと思っていました。ただ、実際に発表された販売価格が2ケタ万円いってたので新品は無理だなと思い、発売から8ヶ月経ったところで中古価格もこなれてきて、この頃にGR IIで撮った写真が軒並みピンボケ連発したのをきっかけに、GR IIを下取りに出して入手した次第です。
GR IIIはGR IIと比べて、サイズも横幅がよりコンパクトになっています。昔のGRに近いサイズになったのかな。GR IIよりも収納性が高いなと感じます。GRは専用のケースも公式で出されているのですが、革ケースは趣味じゃ無いので、suonoというところが出しているGR3用のケースに入れて、カラビナを付けてズボンにサッと付けられるようにしました。これで結構文字通り「スナップシューター」スタイルが完成した感じです。「アチャー」なピンボケ写真も今のところは無く、シェイクリダクションでレンズ内に入ったホコリを落とす機能もついたので、気を使わず安心して使えるようになった。と思います。
操作系もたまたまですが、EOS Rと同じく人差し指側のダイヤルで絞りを変えられるし、画面内のタッチでピントも合わせられるので、持ち替えてもそんなに違和感は無いのが良いです。K-3の時は親指側ダイヤルを絞りにしていたのでアタマ切り替えるのに苦労したかもしれません。電子水平器などの情報も邪魔にならない感じで出せるし、ここらへんの使い勝手はこなれているなという印象です。しいて欠点を言うならば、リングキャップが外れやすいことですかね。このブログで写っているGR IIIもいつのまにかリングが無くなっていて、気づかないまま撮影してました。ですので後の方の写真に写ってますが、ダークグレーのリングキャップを購入して付けています。今度は無くさないようにしないと。
今年のコロナ禍で、山に行けない代わりに運動がてら河原を歩いたり、都内のホテルに泊まってみたりしているのですが、この時にはうってつけのカメラですね。プラプラーと歩いて、「おっいい景色」「この花きれいだな」なんてシーンがあれば立ち止まってサッと出してちょっと構図決めに動いてパッと撮る。RAWで撮れるので家に帰ってからLightroomでいろいろいじれます。リコーは昔からですが高感度でノイズは出るけど素直で気にならないし、なんかGRで撮るとちょっと味わいのある仕上げにしたくなっちゃうのは、そのキャラのせいか写りのせいなのか。GRというとモノクロの写真もよく見かけますよね。自分はそんなセンスないので、あーいう作品見ると「あ、センスいいなー」と思ってしまいます。
GRと同様のコンセプトを持つ機種として、フジのX100F/X100VとかソニーのRX100シリーズとかあり、フジなんかはフィルムシミュレーションなど魅力的な機能がありますが、GRはやはり昔からブレていないブランド力と、その確立されたブランドがゆえの「道具としての所有欲が満たされる」のが一番なんじゃないかなと感じます。実際、都内のホテルに泊まってオシャレなテーブルに置いたりするだけで、なんか良い感じに見えちゃう。マグネシウムの武骨な黒いボディが、文房具のような雰囲気を醸し出しているように感じませんかね。自分だけか。(笑)
当初は登山のサブカメラにも持って行こうかなと思っていましたが、登山の時は200枚くらい撮るので複数カメラ運用は後で整理が大変だし、基本EOS Rをぶら下げて歩くスタイルで持ち替えが面倒なので、結局持って行っておらず、GR IIIは完全に街歩き用のカメラになっています。まあこの時代において究極の街歩きカメラはスマホのカメラだと思いますが、今でも万年筆で文字を書く人がいるように、「今日は良い写真が撮れたらよいな」という気分で写真と向き合う道具としては、なかなか良いカメラなんじゃないかと思います。ちゃんと今どき風にWiFiでスマホと繋がるし、なんならUSB-C経由でLightroomモバイルにも取り込めるので、そのまま作品にしてインスタに上げる、なんてことも出来ますしね。自分はそんなアーティステックなセンスはございませんので、自分で撮って満足してるだけですけどね…