先日、緊急事態宣言は解除されたものの、まだしばらくは登山自粛な今シーズンでございます。山道具もだいたい不満無く、ここ1〜2年はあまりアップデートが無いけど、いかんせん前にレビューしたのが2016年なので今使っているものと違うものが多いので、そこらへんを徐々に紹介しようかなと思います。で、今回はテント泊で使っているマイルハイマウンテニアリング(mhm)のザック「DIVIDE」と、サブザックで使っているmacpacの「ライトウエイト ウェカ」について書きたいと思います。
![](https://www.g-bonsai.net/wp-content/uploads/2020/05/Brog_20200530-1-1024x681.jpg)
まずはmhmのDIVIDEですが、購入したのは2017年2月。それまでテント泊はグレゴリーのContour50を使っており、結構気に入っていたのですが、軽量化のためにハーネスが薄く作られているせいか、17kg以上の装備を背負って歩き続けると後半肩が痛くなってくるケースが多々あり、かつ50Lはやや容量的に足りない面もあったため、オフシーズンに色々とネットで物色していました。その時に見つけたのが、このmhmというメーカー。せっかくザックで王道グレゴリーを使ってたのに、相変わらずマイナー路線に興味がいってしまう悪い(?)クセ。55Lのザックだけど、トップ部分を伸ばせるので+10Lくらい拡張できるDIVIDEというモデルが気になってましたが、まあこのクラス相応のプライスタグが付いているので、本国のネット直販で買うか迷ってました。ただ、どこかで実物見れないかな〜と思ってた時に、取り扱いがキャラバンだったんですけど、昭島のアウトドアビレッジにモノがあるらしいことが分かり、たまたま青梅方面に行くタイミングがあったので寄ってみたら、60%引きセールで売っており、「うおまじか!」と、その場で購入しちゃったというものです。ちなみに店員に聞いたら、「mhmのザックは全く売れてません」と言ってた。素直だねおにいさん。
![](https://www.g-bonsai.net/wp-content/uploads/2020/05/Brog_20200530-7-1024x683.jpg)
mhmのザック全般そうだと思いますが、特徴として結構しっかりしたナイロンが使われており、「丈夫そう」な印象を受けます。またこのDIVIDEは、現在のモデルではちょっと背面構造が変わっていますが、私の購入したモデルはドイターのエアコンタクトばりに、分厚いクッションが配置されており、ハーネスも分厚いので、全体としてガッシリしている印象。実際使用していても、扱いに気を遣う必要がありません。
登山を始めるといろんなギアの重量が気になり、何かと軽量な方が良いと考えがちなのですが、テントもザックもそうですけど軽量を追求したモデルはナイロンが薄くて破けるリスクが高かったり、Contourのようにハーネスが薄かったりと、何かとトレードオフの関係になります。ザックに関してはザックそのものの自重より、ザックに搭載して快適に背負えるかの参考重量の方が大事で、これを超えると肩などにズシリと重量感を感じるようになります。ちなみにContourの快適重量は確か18kgくらいだったと思うので、かなり余裕ない状態だったかなと思います。
このDIVIDEのその他のポイントとして、ザックの下部にシュラフを収納する気室があります。ザックの下部になるので、ザックの荷物で自動的にコンプレッションも兼ねる構造になっています。シュラフ単体で出し入れし易い上、別に収納袋を用意しなくて良いのは便利です。このあたりは面白いアイデアだなと思います。
![](https://www.g-bonsai.net/wp-content/uploads/2020/05/Brog_20200530-5-1024x683.jpg)
メインの気室容量はガッツリスペースがとられているのですが、その分前面側のポケットの容量が微妙に足りない感じ。前面ポケットって、自分はレインウェアやツール群、バッテリー、交換レンズ等を収納したいので、このへんはContourの方が使い勝手が良かったかな。トップのストラップなど、今思えば使い勝手に関してはグレゴリーの方がよく考えられていたなと感じます。その代わり、雨蓋部分の収納は結構あります。自分はここには行動食と、最近はこちらに交換レンズを入れています。ちなみにこの雨蓋部分は取り外してサブザックにも使えるんですが、サブザックとしては容量足りなすぎて自分は使ってません。これら収納部分のジッパーはしっかりしたツマミになっており、開け閉めが非常にし易いです。メイン気室のサイドもバックリ開く構造になっており、荷物の取り出しに便利な構造になってはいるんですが、自分はパンパンに詰め込むのでサイドを開けると締められなくなる場合があるので、滅多に使わないですね。
![](https://www.g-bonsai.net/wp-content/uploads/2020/05/Brog_20200530-8-1024x683.jpg)
ほとんど満足度が高いDIVIDEなんですが、唯一の不満点がザック下部のストラップ?のところ。ここって、マットを括り付けたりする部分なんですが、自分はテント場でくつろぐ用のサンダルを袋に入れて括り付けています。このストラップの背面側の取り付け部がちょっとした拍子に外れる可能性がある構造になっていて、何度か外れてブラブラさせてしまったことがあります。一応外れてもサンダルが落ちないようにはしているので事故があったことはないですが、場所によっては危ないので、縫い付けてしまおうかなとも思っています。
![](https://www.g-bonsai.net/wp-content/uploads/2020/05/Brog_20200530-2-1024x681.jpg)
さて、テント場から山頂を目指す際に、そこそこ距離がある場合に悩ましいのがサブザック。ここも過去から紆余曲折がありましたが、今はmacpacのライトウェイトウェカという20Lザックを使っています。自分は山頂に行く時に三脚や交換レンズも持って行きたいので、容量がそこそこありしっかりした作りのザックが必要ですが、かといって軽くてかさ張らないのが良い。そんな贅沢な希望に応えるのがこのザックでした。重量が360gと軽量な上、パッカブル構造なのでコンパクトに収納できます。macpacお得意のECO AZTECという素材が使われており、多少の小雨程度ならザックカバーが無くても防水機能が働きます。色も良いし素材感も良いので、自分コレかなり気に入っています。
![](https://www.g-bonsai.net/wp-content/uploads/2020/05/Brog_20200530-3-1024x681.jpg)
とまあそんなこんなでDIVIDEとは3シーズンを過ごしてきてますが、まあそもそもmhmのザックを使っている人自体、まず見かけませんね。唯一、このザックを購入して初めてのGWの山行の際に、富士見平小屋から小川山というどマイナーな山に向かった際、残雪の踏み抜き地獄の中、唯一すれ違った夫婦の旦那さんのザックが色も含めて全く同じザックでした。ちょっとビックリしましたが、お互い踏み抜き地獄で疲れ果てていたのでそのことに触れられず… ほんとはマイナーな道具同士出会うとその会話になったりするんですけどね。自分のこれまたどマイナーシリーズのFITWELLのシューズは、山で出会うと「ふっ、同じ靴ですね!」という会話にこれまで2度ほどなったことがあるんですけどね。今はキャラバンのブランド一覧からもmhmの名が無くなっているので、このまま日本では廃れていくのでしょう。自分はしばらくはこのマイナーを背負い続けたいと思います。早くトレッキング再開したいゾッ!
![](https://www.g-bonsai.net/wp-content/uploads/2020/05/Brog_20200530-4-1024x683.jpg)