最近、巷では携帯音楽プレーヤー用にと高級なヘッドホンが売れているようで、6万円(!)のやつが月に1000個も売れているとか。iPodとかで音質求めても、所詮圧縮で元の音が悪くなってんだからバカバカしい話だな~、と思っていたのですが。。。
買っちまった (^_^; 1万5千円のやつ。
6万には程遠いですけどね。

で、買ってしまったのは「Etymotic Research ER-6i」というやつ。例にもれず海外モノでございます。カナル(耳栓)タイプのヘッドホンです。
なんとなくWebを見ていて、BOSEのノイズキャンセリングヘッドホン(QuietComfort)が気になっていたんですけど、遮音に4万もかけるのは厳しいし、密閉型でデカイので電車通勤にも使えないしなーっと憧れるだけだったんですけど、遮音性ってキーワードでたまたま引っかかったイヤホンがあって、それがこのEtymotic
Research(エティモティックリサーチ)社の製品だったわけです。
Etymotic
Research社っつうのはアメリカの会社で、補聴器とかのメーカーなんですけど、iPodをはじめとする携帯音楽プレーヤーの台頭でモニター用のイヤホンとかがマニアから注目され、図に乗ってwこの手のプレーヤー向けイヤホンを売り始めたわけですな。
先の6万円のやつなど日本でこの市場を広げた米SHURE(シュアー)や、独Sennheiser(ゼンハイザー)といったところが競合になり、私はこの2社はマイクなどで有名だったので知っていたのですが、ERは知りませんでした。
なぜER社のにしたのかというと、1つはその遮音性。各サイトの比較でも遮音性については1番の評価で、私も遮音性を得たいのが1つの目的でした。2つめは中高音域の再現性に優れているとの評価だったから。昔は低音域が効いてるいわゆる「ドンシャリ」が好きでしたがオヤジ化とともに好みも変わり、アコースティックギターやピアノが綺麗に聞こえるような音が好みになってまして。
ER社からは大きく2つの製品グレードがあり、上級が「ER-4S」や「ER-4P」などのER-4シリーズ。下のグレードが「ER-6」や「ER-6i」のER-6シリーズとなっています。余談ですがケンウッドから発売されているKH-C701は明らかにこのER-6のOEM版です。
ER-4は3万近くするし、恐らくMP3で聴くiPodにはオーバースペックなので、そのiPod向けにチューンされた「ER-6i」を衝動買いしたわけです。ハイ。
まだ使い始めて1日足らずですが、インプレッション。
見ての通り、3段キノコの変わった形状。このキノコはゴムっぽい素材でやわらかいです。こいつを耳の穴にグリグリっと突っ込みます。この形状は実際に売られている耳栓でも同じものがあり、ER-6iの遮音性はまさにこの形状によるものです。買ってきて待ちきれずにトイレに入りながら装着したのですが、水を流す音やドアを閉める音がほとんど聞こえなかった! これは「オオーッ!」とビックリ。
でもこれちゃんと耳に入れるのには相当コツと慣れが必要です。人によっては痛くてダメ!という人もいるらしい。確かに実際に入れようとすると耳垢とか耳の中の湿りとかも気になっちゃう。
なんとか装着してワクワクして最初音を聴いたときは、「ありゃ、音がスカスカ・・・」と感じました。1万以上も出したのに、スカスカ音でした、チャンチャンてか? あちゃー、と思いましたが、しばらく聴いているうちに耳が慣れてきたのか、イヤホンがこなれてきたのか、音が非常にクリアに聞こえてきたではないですか! こうなるとコイツの実力がどんどん分かってきます。
私はそんなに音楽マニアじゃないので、音にあまりうるさい訳ではないですが、このイヤホン特に弦楽器系の最初の弾きの音圧を感じることができます。バスドラなどの打楽器系もはっきり音圧を感じます。でもって解像度が高いと言われるとおり、各楽器や歌のハーモニーがちゃんと別々に聞こえます。今まで聞こえてなかった音が聞こえてくるので結構新鮮。
うん、こりゃいい。1万5千円は高かったが今のところ満足!
と褒めちぎりすぎるのもなんなんで、悪い点も。
(1) 低音域が弱い、とよく言われていますが確かに力は無いように感じます。ロックなんかには他社のやつの方が向いてるでしょう。でもベースとかちゃんと聞こえますよ。ただダラっと音が残らないので、すぐ引っ込んじゃう感じ。(表現が難しい・・・)
(2) なんとなく昔持ってたモニター用ヘッドホンに音が似た感じ。各楽器の音はよく分かるけど、音楽を聴くというよりは音を聴く、という感じがする。人によってはこの感じはダメかもね。
(3) 128kのMP3だと、曲によっては音質が悪く聞こえるのもあります。上位機種のER-4シリーズだったら聞けたもんじゃなかったかも。そういう意味ではこのグレードはギリギリの設定と言えるかな。
(4) コードが細くて長いので、すぐ断線しそうな雰囲気。過去イヤホンを何本も断線させている者としては非常に不安。買い替えっても高いしよぉ。
(5) 見た目が安っぽい。私はこの「分かる人にしか分からない」感が好きだが、カネ出した分見た目も高級じゃねえと、という人には合わないかも。
(6) これを買うと、上に書いたとおり格が違うと言われるER-4の音が聴きたくなります。そこに踏み込むときっとオーディオの泥沼にはまるのでしょう。「知らぬが仏」ということわざの通りですな。
あ、あとですねこのイヤホン、
米ブッシュ大統領もiPodのイヤホンとして愛用している
らしい。
ってそれって自慢になるか??? 微妙だな・・・。
まあなんにせよまずは楽しんでます。
電車での使用感とか屋外での使用感などは、また後日に。
(また長文になっちまった)